第32回 平泉展(へいせんてん)
『自然を想う新世紀芸術』
手づくりこそ 命を元気にし 未来を築きます
油彩・水彩・版画・写真・染色・織・キルト・書・陶芸・工芸etc.
◇入場無料
会期:2020年1月22日(水)~2月3日(月)
午前10時~午後6時(入場〆切午後5時30分)
1月28日(火)休館 最終日午後2時閉会(入場〆切午後1時)
会場:国立新美術館 1階展示室 1A
蛍舞う森の中ボクは走り続ける
最初は太めの筆でざっくりと。
だんだん細い筆になり
絵の解像度が上がってくる。
絵を描いていると
何度も、もうここで終わりでいいんじゃないか。
これ以上はないんじゃないか。
と、安定したくなる。
せっかく築いてきたところを、あえて壊す。
ああ、また描くのか、と小さく絶望する。小さな死。
ちょっと苦しくて、やめたくなる。
でも足りないところを探して
また描いてみる。
絵から離れて全体をながめる。
また近寄って、細部を確認する。
こんなことの繰り返しだ。
それはまるで人生を旅するかのように、
いつかゴールは訪れて「完成」し、終焉があることを、なぜか私は知っている。
ほとんど道のりは苦しい。
しかしそれをチャラにする輝かしい瞬間がいくつか起きる。
私は絵を描くことで、何度も生まれて、何度も死ぬ。
何度も生まれ変わり、テーマも移り変わる。
今気になっているとこは、秒単位で変化する。
私は、私が描く絵をみたいんだ。