20200119-028s

第32回 平泉展(へいせんてん)

『自然を想う新世紀芸術』

手づくりこそ 命を元気にし 未来を築きます

油彩・水彩・版画・写真・染色・織・キルト・書・陶芸・工芸etc.

◇入場無料

会期:2020年1月22日(水)~2月3日(月)

   午前10時~午後6時(入場〆切午後5時30分)

   1月28日(火)休館 最終日午後2時閉会(入場〆切午後1時)

会場:国立新美術館 1階展示室 1A

蛍舞う森の中ボクは走り続ける

最初は太めの筆でざっくりと。

だんだん細い筆になり

絵の解像度が上がってくる。

絵を描いていると

何度も、もうここで終わりでいいんじゃないか。

これ以上はないんじゃないか。

と、安定したくなる。

せっかく築いてきたところを、あえて壊す。

ああ、また描くのか、と小さく絶望する。小さな死。

ちょっと苦しくて、やめたくなる。

でも足りないところを探して

また描いてみる。

絵から離れて全体をながめる。

また近寄って、細部を確認する。

こんなことの繰り返しだ。

それはまるで人生を旅するかのように、

いつかゴールは訪れて「完成」し、終焉があることを、なぜか私は知っている。

ほとんど道のりは苦しい。

しかしそれをチャラにする輝かしい瞬間がいくつか起きる。

私は絵を描くことで、何度も生まれて、何度も死ぬ。

何度も生まれ変わり、テーマも移り変わる。

今気になっているとこは、秒単位で変化する。

私は、私が描く絵をみたいんだ。